FXにおけるチャートとは?読み取り方やおすすめの活用方法を紹介!

  • 2024年11月21日
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FXにおいてチャートは欠かすことのできない必須の情報源です。

正しいチャートの見方を覚え、適切な使用方法を取り入れられると、FXトレードに大いに役立ちます。

FXにおけるチャートの意味や読み取り方、活用方法を紹介します。

チャートとは?|外国為替相場分析の基本中の基本

チャートとは?外国為替相場分析の基本中の基本

FXトレードをする方の中で、チャートを見ないという方は少ないのではないでしょうか。

チャートは、外国為替相場を分析するうえで基礎中の基礎で、あらゆる分析手法のベースになっている情報です。

チャートとは、価格の動き、つまり値動きを表すグラフのことです。

FXだけでなく、株式相場など価格が変動する商品には、ほとんどチャートが用いられ、その値動きをグラフにして表現します。

外国為替相場の過去の値動きをグラフで示し、値段が上がっているのか、あるいは下がっているのか、視覚的に一目でわかるように表現する点に特徴があります。

外国為替相場の分析においてチャートが重要視されている理由はいくつか考えられます。過去の値動きがわかりやすいというのももちろんですが、投資家の群集心理が反映されやすいという点も見逃せません。

チャートは、世界中の投資家が参考にしています。世界の投資家が同じチャートを見てトレードをするため、似たような相場観に基づいてエントリーをすることが多くなります。

例えば、ずっと下落傾向が続いていた相場が、反転を見せて上昇し始めるチャートが描かれれた場合、多くの投資家が追随して買いエントリーをするケースが多くなります。

このような状況では、買いエントリーが集中して相場が急激に上昇することがあります。

外国為替相場分析の基礎中の基礎であるチャートをしっかりと理解して、正しい知識で活用できるようになりましょう。

チャートの種類|代表的な3種類

チャートの種類 代表的な3種類

チャートは世界中の投資家が参考にしているグラフですが、チャートには主に3つの種類があります。

自身のFX口座で設定して表示するチャート種類を変えられるFX会社もありますが、多くのFX会社では表示できるチャートの種類が決まっているケースが多いです。

例えば、外為どっとコムではローソク足が初期設定となっており、変更するのは不可能です。

こだわりのチャート種類がある場合は、口座開設をする前にお気に入りのチャートが使えるのか、あらかじめチェックしておきましょう。

主なチャートの種類は、以下の3つになります。

  • ローソク足
  • バーチャート
  • ラインチャート

1つずつ、特徴を紹介します。

ローソク足|ポピュラーなチャート

ローソク足は、日本で発祥したとされていますが、世界中で利用されている最もポピュラーなチャートです。

ローソク足は、実体と呼ばれる太い棒のようなグラフと、ヒゲと呼ばれる細い線のグラフが組み合わさって表現されます。

実体とヒゲが組み合わさった様子がローソクに似ていることが見た目の特徴です。1本のローソク足で多くの情報が得られる効率の良いグラフです。

日本のFX会社はもちろんのこと、世界中のFX会社が採用しているチャートの種類なので、まずはこのローソク足でチャートの理解を深めてみてはいかがでしょうか。

バーチャート|欧米で利用されることが多い

バーチャートは、欧米で利用されることが多いチャートの種類です。

表現する内容はローソク足と同じです。表示されているバーに、たくさんの情報が盛り込まれています。

バーチャートは、垂直方向に描かれる直線と、その直線から少し出ている左側と右側の小さな水平線が描かれます。

欧州時間(日本時間で16時頃にオープンする)でバーチャートを利用すると、有利にトレードができるという人もいます。

しかし、ローソク足が持っている情報と全く同じで、表記方法が異なるだけなので、理論的には有利になる時間帯などはありません。

ラインチャート|終値を結んだ単純なライン

ラインチャートは、他のローソク足やバーチャートと違い、単純な折れ線グラフで描かれるチャートです。

各時間単位の終値をつないで折れ線グラフを描くことで形成されるチャートになっており、他のチャートよりも情報量は少ないです。

ただ、情報量が少ないからこそ単純で見やすい構成になっており、長期的な相場のトレンドをつかみやすいというメリットがあります。

長期的な視点で資産運用をしたいと考える方にはぴったりのチャートですが、短期・中期的な視点で繰り返しトレードを行う方には、ローソク足かバーチャートを利用することをおすすめします。

チャートが表現するもの|4本値と上昇・下降

紹介した3つのチャートのうち、ラインチャートは時間ごとの終値だけを直線で結んだグラフであり、情報量は他の2つのチャートと比べて少ないです。

ローソク足とバーチャートは、1本のローソクあるいはバーが多くの情報を持っています。1本のローソク・バーは、一定時間の中で相場がどのように動いたのかを表現します。

すなわち、一定時間の中で、どの地点からスタートしたのか、最も高い相場、最も低い相場、どの地点で終わったのか、といった情報がすべて網羅されています。

1本のローソク・バーが示す情報を正確に理解することで、相場予想に大いに役立ちます。ぜひしっかりと理解してトレードに役立てましょう。

チャートの1本1本が表現するものは、以下のような情報です。

  • 始値
  • 高値
  • 安値
  • 終値
  • 一定期間内で上昇したか下降したか

1つずつ紹介していきます。

4本値と上昇下落 ローソク足
4本値と上昇下落 バーチャート

始値|開始時の値段

始値は、一定時間の中で相場がどの時点からスタートしたのかを表す数値です。

ローソク足の場合は、相場が上昇した陽線が描かれるときは実体の最下部、下降した陰線が描かれるときは実体の最上部になります。(陽線・陰線については後述しています。)

バーチャートの場合は、水平方向に短く書かれた左側のラインです。

高値|期間中最も高かった値段

高値は、一定期間中に最も高い相場がどこだったのかを表す数値です。

ローソク足の場合は、上に伸びたヒゲの先端部分の相場が高値を表します。バーチャートの場合は、垂直方向に描かれたバーの最上部が高値を表します。

安値|期間中最も安かった値段

安値は、一定期間中に最も低い相場がどこだったのかを表す数値です。底値と表現されることもあります。

ローソク足の場合は、下に伸びたヒゲの先端部分の相場が安値を表します。バーチャートの場合は、垂直方向に描かれたバーの最下部が安値を表します。

終値|終了時の値段

終値は、一定時間が終了したときの相場になります。終値は、チャートの線の一つが完成する情報で、分析において非常に重要な意味合いがあるとされています。

例えば、ラインチャートの場合は終値を結んで相場の傾向を表現するグラフです。

また、移動平均線と呼ばれるテクニカル分析では、一定期間の終値の平均を算出し、チャート上に折れ線グラフが描かれていきます。

あらゆる分析の根拠として用いられる数値なので、重要視されています。

ローソク足の場合は、陽線が描かれているときは実体の最上部の位置、陰線が描かれているときは実体の最下部の位置になります。

バーチャートの場合は、水平方向に描かれる短いラインのうち、右側に出ている方です。

陽線|始値より終値が高い

陽線という概念は、バーチャートにはありません。ローソク足にのみ存在する考え方です。

始値より終値が高い、すなわち一定時間内の相場変動の結果、上昇したことを示しています。

陰線|始値より終値が低い

陰線も、バーチャートにはない考え方で、ローソク足のチャートにのみ存在する考え方です。

始値より終値が低い、すなわち一定時間内の相場変動の結果、下降したことを示しています。

陽線と陰線は、チャートの色で区別されていることが多いです。例えば、外為どっとコムやみんなのFXでは、陽線を赤色、陰線を青色で表現しています。

この色の区別は、設定を変更することで自由にカスタマイズが可能です。赤・青だけでなく別の色に変更することも可能です。

チャートの単位時間の設定|長期足と短期足の使い分け

チャートを見るうえで、単位時間をどう設定するかというのも重要なポイントです。

単位時間とは、1本のローソク足・バーが表現する時間のことです。

例えば、ローソク足で単位時間を1時間と設定した場合は、ローソク足1本で1時間の中での値動きを表現します。

すなわち、24本のローソク足が連なり、24時間すなわち1日の相場の動きを表現することになります。

現在見ているチャートがどれだけの単位時間にしているのかを意識することは重要です。常に同じ単位時間設定のチャートを見るよりも、状況に応じて単位時間の設定を変えながら、多角的な相場の見方をする方がよいでしょう。

例えば、まず単位時間の長いチャートを表示して相場全体の流れをつかみ、単位時間の短いチャートを表示して具体的なエントリーポイントを探るという手法は、FXトレードの基本とされています。

また、自身のトレードスタイルによっても表示するべき単位時間を変えるべきです。

例えば、短期で売買を繰り返すスキャルピング手法をメインにしている方は、単位時間の短いチャート表示が多くなります。

逆に長期的な視点でトレードをしている方は、単位時間を短くしてもあまり有益な情報を得られないので、単位時間を長くしてチャートを表示することが多くなります。

短期|分足・時間足

短期に分類される単位時間は、分足や時間足です。分足の中でも、何分単位に設定するのかまで指定することが可能です。

分の設定範囲はFX会社によって異なります。

例えば外為どっとコムでは、1分・5分・10分・15分・30分の設定が可能です。

時間足においても、何時間単位に設定するのか指定が可能です。

外為どっとコムの場合は、1時間・2時間・4時間・8時間の設定ができます。

こだわりの単位時間がある場合は、口座開設をする前にお気に入りの設定ができるかどうかあらかじめチェックしておきましょう。

長期|日足・週足・月足

長期に分類される単位時間は、日足や週足、月足です。年足のような非常に長い単位時間に設定したチャートも存在します。

長期の単位時間チャートは、長期でポジションを保有するスタイルのトレードをする際に適しています。スワップポイントをコツコツとためていくスタイルの場合にぴったりです。

また、デイトレードやスイングトレードにおいても、先に長期時間単位のチャートを見て相場全体の流れをつかむことも重要です。

相場全体が上昇傾向にあれば、買いによるエントリーが順張りということになります。全体の相場方向を理解しないと、売りと買いのどちらが順張りなのかわからなくなります。

チャートのパターン|分析に役立つ

チャートの見方を覚えたら、次はチャートが描くパターンによって相場の分析をしてみましょう。

チャートには同じような形を描くパターンがあります。パターンが表出した後に動きやすい相場の傾向があるので、相場予想、相場分析に役立ちます。

以下ではローソク足で登場する頻度が高いチャートパターンを紹介します。

  • 大陽線
  • 大陰線
  • 上影陽線・上影陰線
  • 下影陽線・下影陰線
  • 十字線
チャートの分析の図解です。

実際の相場で見られやすい代表的なパターンです。一つずつ紹介していきます。

大陽線|買いの勢いの強さ

大陽線とは、ローソク足の実体部分が長い陽線のことを指します。それまでの陽線や陰線の長さと比べて明らかに長い陽線が現れたときに、大陽線が発生したと判断します。

大陽線が現れた時は、相場の上昇力が強いと判断します。大陽線が現れる前、相場上昇の局面であった場合、より強い上昇傾向が継続すると判断します。

横ばいの相場、あるいは下落相場の際に大陽線が見られたときは、上昇トレンドに転換が起こった可能性を示唆します。

大陰線|売りの勢いの強さ

大陰線とは、大陽線とは逆に、ローソク足の実体部分が長い陰線になっているチャートのことです。

それまで描かれていたチャートの実体部分に比べて明らかに長い陰線が現れた時に、大陰線が発生したと判断します。

大陰線の発生は、相場の下落方向への力が強まっていると判断できます。相場下落の途上で大陰線が発生した場合は、さらに下落傾向が続くことを示唆していると判断します。

上昇の局面、あるいは横ばいの状態で大陰線が登場したときには、下落トレンドへの転換が発生した可能性を示唆します。

上影陽線・上影陰線|下落への転換

上影陽線とは、上ヒゲが長く出ていて、下部に小さく陽線が描かれているチャートです。

上影陰線は、同じく上に長いひげが出ており、下部に小さく陰線が描かれているチャートです。

上影陽線・上影陰線が現れた時には、上昇する力が弱まっていることを示唆します。

上昇が継続している場面で現れた時は、下落相場への転換を示唆します。相場が高値に到達したため、その後下落に転換する可能性があります。

下影陽線・下影陰線|上昇への転換

下影陽線とは、下ヒゲが長く出ており、上部に小さく陽線の実体が描かれるチャートのパターンです。

下影陰線は、同じく下向きに長いヒゲが出て、上部に小さく陰線が描かれるチャートパターンです。

下影陽線・下影陰線が現れた時には、相場が下落する力が弱まっている可能性が高いです。

相場が下落傾向にあった途上で下影陽線・下影陰線が現れた時は、上昇トレンドへの転換の可能性があります。

十字線|相場の転換点

十字線とは、実体のない状態のチャートのことです。すなわち、始値と終値が全く同じ相場のことです。寄引同時線とも呼ばれます。

売りと買いのトレードが拮抗している状態を示唆しています。十字線が現れた時は、それまでの相場が転換する可能性があります。

それまで上昇を見せていた局面で十字線が登場すると、下落への転換の可能性を考えます。逆に、それまで下降を見せていて局面で十字線が登場すると、上昇への転換の可能性があります。

チャートを活かしたトレード|ライン描写の重要性

チャートを活かしたトレード ライン描写の重要性

チャートを実践で活かすためには、チャートの情報を正確に読み取ることが重要であることは自明のことです。

これに加え、1本1本のチャートの関連性を読み取ることでトレンドの方向に気づき、エントリーの方向を決める参考にすることが必要になってきます。

描かれたチャートの傾向を読み取る際に役に立つのがラインの描写です。ほとんどのFX会社のトレード画面でラインを自由に描写するツールが用意されています。

例えば、外為どっとコムのスマホ用アプリでは、指でチャート上になぞることで、簡単に直線を描ける機能があります。

外国為替相場のチャート上に、自分で実際にラインを描き、傾向を読み取る練習をしてみましょう。

ラインを引く|トレンドの方向を探る

チャート上にラインを引くことで、トレンドの方向性、あるいはトレンドが発生しているのかを探る際の参考になります。

また、様々なラインを描くことで、エントリーのポイントや利益確定及び損切りのポイントを決める基準となります。

ラインの引き方は様々考えられますが、多くのトレーダーが行っているラインの描写のうち代表例を以下に紹介します。

  • トレンドライン(上昇トレンド・下降トレンド)
  • サポートライン・レジスタンスライン

上昇トレンド・下降トレンド・レンジ|トレンドの傾向を見極める

各チャートの安値同士を結んだときに、右肩上がりの直線が描かれた場合、上昇トレンドが発生していると判断できます。

逆に各チャートの高値同士を結んだときに、右肩下がりの直線が描かれた場合、下降トレンドが発生していると判断するのが一般的です。

さらに、高値同士を結ぶ直線と安値同士を結ぶ直線が横ばいの状態であった場合、レンジ相場になっていると判断します。

レンジ相場とは、一定の相場範囲内で相場の上下動を繰り返す状態のことを指します。

チャートだけでは相場のトレンドを判断するのは難しいのですが、補助ラインを描くことで、トレンドの方向あるいはレンジ相場であるかの判断を助けます。

サポート・レジスタンスライン

チャート上に水平のラインを引くことで、高値の目安や安値の目安にとして活用できます。

一定期間の中に描かれたチャートの中で、最も高値の部分を通る水平の直線をレジスタンスラインと呼びます。

逆に、一定期間の中に描かれたチャートの中で、最も安値の部分を通る水平の直線をサポートラインと呼びます。

レジスタンスラインは上値抵抗線としての機能を果たすことが多いです。上値抵抗線とは、相場がそのラインに到達したら下落が始まる、天井としての役割を果たす水平線のことです。

逆にサポートラインは下値抵抗線としての役割を果たすことが多いです。下値抵抗線は、上値抵抗線とは逆に、そのライン到達したら上昇が始まる、底の役割を果たす水平線のことです。

レジスタンスラインとサポートラインは、絶好のエントリーポイント・保有ポジションの決済ポイントと考えられます。

多くのトレーダーが参考にするため、トレードが集中しやすいポイントといえます。

チャートはFXの基礎中の基礎

チャートは、FXトレードにおいては欠かすことのできない重要な情報源、判断基準となります。

チャートで表現される情報は非常に多いです。なんとなく見るだけでなく、1本ずつのローソク足・バーがどんな情報を持っているのかをしっかりと理解しましょう。

1本のローソク足・バーで以下のような情報を読み取れます。

  • 始値
  • 高値
  • 安値
  • 終値
  • 一定期間内で上昇したか下降したか

また、チャート上にラインを描くことで、相場のトレンドの解読を容易にします。主なラインには以下のようなものがあります。

  • トレンドライン(上昇トレンド・下降トレンド)
  • サポートライン・レジスタンスライン

現実の外国為替相場に繰り返し触れて、正しい読み取り方や正しいラインの引き方などを身に着けていきましょう。